最近の尿道炎について一言
尿道炎の患者さんは相変わらず多いですが、その中に占めるMycoplazma,Ureaplazmaの混合感染の%の高さには、驚かされます。圧倒的にCramidiaが多いのは事実だが、それに伴ってMycoplasmaも結構検出されています。Cramidiaとの混合感染では、同じ抗生剤で殺せるから問題はありませんが、淋菌との併発の場合は効果の出る抗生剤が全く異なるので治療が長引いてしまいます。
雑菌性尿道炎との併発もかなりの症例で認められ、いわゆる非淋菌性尿道炎の中でMycoplasmaが占める割合の高さが証明された形になっています。
再びジスロマックの話をしますが、この薬で全ての性病の菌を殺せるわけではなく、また全ての雑菌を殺せるわけでもありません。ですから、ジスロマックを「一回内服するだけでOKですよ。」という説明でFIRST CHOICE薬として使うことはかなり疑問視せざるを得ません。まして、薬の効果が持続している7−10日間の間、酒やSEXの制限にも言及しないDrが未だに存在していることなど、言語道断もはなはだしい。
排尿痛がかなり強く黄色い海が出ていない、つまり淋病じゃない患者にクラビットを処方しているDrの多さにも全く呆れる他はありません。その場合、大体はたちの悪い雑菌が原因でクラビットを含めニューキノロン系の抗生剤はまず効かないと思った方が良いです。
尿道炎の細菌も、気ずかずに放置すれば、尿道の奥まで行って前立線に入ります。前立腺に侵入した細菌は通常かなり長い間症状を表しません。(クラミジアは例外で比較的早い時期に精巣上体炎をおこしますから、陰ノウ痛でそれとわかります。)しかし、Mycoplasmaをはじめ、諸々の雑菌の場合、前立腺の中にある程度の期間、静かに留まっている症例も少なからず存在することが、最近の経験で分ってきました。また、新たに尿道炎に感染した時にその前立腺の中の細菌も目覚めて暴れだす症例も少なからず経験しています。
尿道炎にも実に多種多様の症状、単発、複合感染が存在し、最適の抗生剤のチョイスは経験と慣れを必要とします。僕は今までに50000人以上の尿道炎患者を扱ってきました。その中にはたった5例の真菌性尿道炎患者も含まれています。検査結果を鵜呑みにせず、やはり最後にものをいうのは、経験と観察力です。
尿道炎、前立腺炎の治療には、少なからず自信を持っております。他医院での治療に不安を感じる方、納得いかない方は是非当院へいらしてください。きっと満足されることとおもいます。
えびす皮フ泌尿器科 院長 原口 忠
2011年11月1日 |