前立腺痛なる、やっかいな病態について
何となく肛門の奥の方に違和感がある、、とか、尿道の先端がチリチリする、陰嚢の周りや奥の方が疼く、といった症状に前立腺炎が深く関与している場合がよく認められます。
(注意!前立腺炎は、尿の検査ではわかりませんよ。)
そして、その前立腺炎の中でも、細菌を認めず炎症も認めない例、すなわち「前立腺痛」もしくは「前立腺症」は、かなりやっかいな病気なのであります。
その実態はまだ明らかになっていませんが、骨盤内の静脈の鬱血や骨盤底の筋肉の過緊張および心因性の要素などが複雑に絡み合って起こる病態のように思われます。
前立腺炎そのものに多用される漢方薬の他、鬱血を抑える漢方薬、軽い向精神薬、消炎剤etc配合して処方し、かなりの効果を挙げていますが、症状の再燃が多く認められるのも事実です。
過度のストレス、疲労や長時間の座位は、症状を悪化させる要因として重要ですが、射精はなるべく控えない方が良いです。射精により病状が悪化すると考えている患者さんが多いようですが、実際はその逆でなるべく射精した方が症状は改善しやすいように思われます。
患者さん自身にとって「前立腺痛」は、かなりの苦痛を伴う場合も少なくなく、医者の立場からもそのことを十分認識して、話を良く聞き治療にあたる必要があると思います。
えびす皮フ泌尿器科 院長 原口 忠
2007年5月11日 |