怖いんだぞ!ボーエン様丘疹
一般的に、ペニスに乳頭状のできものができて増えていく場合、尖圭(せんけい)コンジローマと診断されるケースがひじょうに多い。
以前にも述べたようにコンジローマはHPV(HUMAN PAPILLOMAVIRUS)のうち6型、11型に過ぎないのだが、一目見てコンジローマと診断されている例がほとんどだと思われる。
ここで、皆さんには聞き慣れない病名を一つ挙げたいと思う。ボーエン様丘疹症、面倒な名前だが、コンジローマと誤診されているケースがかなりあるのでは無かろうか。
こいつもHPVの一族だが、コンジローマがLOW RISK(すなわち良性)なのに対して型式は16型のHI RISK(要するに子宮癌の原因になる)HPVなのだ。
外見上は、褐色調の丘疹(小さなまるっこいイボが集まった様な)が散在して、当然痛みも痒みもない。
癌化する例もあるのに、かなりの例で自然消退が認められるから、放置しているうちに消滅してしまう場合もあり得る。
ボーエン様丘疹症の治療はコンジローマに準じており、液体窒素冷凍術や電気焼却術、メスによる切除の他、制ガン剤外用etcが行われるが、性的パートナーへの感染の問題(何と言っても子宮癌の原因になるのだから)から考えても確実で速やかな治療が強く望まれるところである。
このボーエン様丘疹症そのものも当然癌化しうるわけでボーエン病となる。そうなったらペニスそのものの摘除だってあり得るくらい(軽くたってペニスを部分的に深くえぐり取るわけだから機能は絶たれると考えるべきだろう。)だから、変だなと思ったら躊躇せずに来院してもらいたい。
えびす皮フ泌尿器科 院長 原口 忠 |