「非淋菌性尿道炎」の陰の主役:マイコプラズマ
尿道炎は、淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎の二種類に大別される。
淋菌性尿道炎の原因菌は淋菌で、非淋菌性尿道炎の主役は当然クラミジアである。
しかし、非淋菌性尿道炎の原因菌の検査でクラミジアが明らかになる確率は30%〜40%に過ぎない。残りは総て雑菌が原因?いや、雑菌が捕まってもそれが原因とは限らないし、第一雑菌さえも捕まらない症例が多すぎる。
そこで以前から考えられている細菌の中からMYCOPLASMA(マイコプラズマ)、UREAPLASMA(ウレアプラズマ)が浮上してくるのだ。
こいつらは一般の細菌培養法では捕まえられないから、僕ら一般開業医がその存在を直接目にすることは無いが、実験室レベルの検査では非淋菌性尿道炎の有力な原因菌として認められている。
確かにこいつらの存在を確認はできない。症状もクラミジアと似通っているし、顕微鏡でも見えないから判別は不可能だ。しかし、こいつらにはクラミジアに有効な抗生物質が同じく有効で、非淋菌性尿道炎の診断で行う抗生剤治療で確実に殺菌できるから、治療上の問題はほとんど無いのである。
非淋菌性尿道炎の中でクラミジアで無いもののうちマイコプラズマ、ウレアプラズマの占める割合がどの程度かは分からないが、かなりの割合でこいつらが関与していることは間違い無いのだ。
将来的にマイコプラズマ、ウレアプラズマが一般細菌培養検査で捕まるようになるまで、こいつらは非淋菌性尿道炎の陰の主役として暴れ続けるだろうなあ。
最大の問題は、クラミジア、淋菌とは違って、簡単には検査しようがない微生物という点にあるのだ。
2006.APRIL.1
えびす皮フ泌尿器科 院長 原口 忠 |