「開業医の独り言」
今月は遅くなりまして申し訳ありません。
書く材料が無いのでは決してありません。わがままながら、どうしても書きたくない時がたまにありまして、、、、、いや、申し訳ないです。
で、今月の一言は、エッセーとでも言うか、独り言であります。
皆さん、お医者さんって、もうかっているとお考えですか? 多分90%以上の人が、そう考えていると思います。でも開業医にしても実にいろいろな科があって、専門の科(皮膚科とか)や開業している地域によって患者さんの数にも収益にも凄い差があるんですよ。
ちなみに、僕は、性病科・泌尿器科・皮膚科を標榜しているので、その何れかの患者さんが来院されるわけです。たくさん患者さんが来てくれる日もあれば、すごく空いている日もあります。
話は逸れますが、どちらの方が疲れると思いますか?
空いている日なんですよ、これが。ガラガラの日なんてメチャクチャ疲れます。精神的に。ドーシテ来てくれないんだろう?明日も同じだったらどうしようってね。ドッと疲れますよ。本当にこたえます。だから、患者さんがいっぱい来てくれると、僕はうれしくてしょうがないわけで、「また来てね!」とは言わないけれども、そりゃもうニコニコしちゃうんだなあ。
患者さんを診るのって、すごく楽しいし、一人一人症状は異なるでしょう、それを全部きちんと治してあげられれば、こんなに素晴らしい職業はないですよ。だって、きちんと治れば感謝されることはあっても恨まれることは無いですし、第一患者さんが来てくれるから食っていけるわけですもん。
あ、脱線しすぎました。話を戻しましょう。
僕の診療所は、数で言うと性病の患者さんの割合が高いです。例えば、尿道炎の患者さんが来てくれたとしましょうか。細菌を検査したり抗生物質を処方したりします。
医療行為というのは、全て保険点数(検査料とか抗生物質代とか)が決められていて、同じ処置をすれば当然同じ点数になります。どれほど詳しく説明しても、何も説明しなくても、値段は一緒です。それは別に良いんです。決まりだし、きちんと説明するのが、僕は好きだから。
でも、皆さん知っていますか?
定価100円の抗生剤を90円で仕入れたら、ふつう100×1.05ー90×1.05の利益になると思うでしょう。
でも、実際は5円の利益にしかなりません。なぜならば医療行為(保険上)において、消費税はとってはいけないからです。検査も治療も全て消費税はいただけません。僕ら医者が患者さんから消費税をもらわないのは、当然だと思います。でも、検査センターや薬の仕入れに消費税をとられるのは、納得できません。また、良く効く薬をたくさん仕入れても仕入れ値は変りません。これは資本主義原理に反するんじゃないのかな?
と、まあ私の意見を述べさせていただきましたが、もうけているか。と聞かれれば答えはNOなのです。
もちろん反対意見も多数あるものと考えています。しかし、もうけているか、と聞かれれば、他の先生方のことは分からないけれども、答えは絶対にNOであります。
開業医は一事業主と一緒で、利益が出ないと食べていけないのが現実です。医は、決して算術ではありません。でも少しは算数もできないと、と考えるのは間違いでしょうか?
平成17年10月
性病よろず診療所 所長:原口 忠
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