雑菌性尿道炎について
こんにちわ。 院長の原口 忠です。
先月のコラムでは、「尿道炎が必ずしも性病とは限らない。」ということを、理解して頂けたことと思います。
今月は、いよいよ「性病ではない尿道炎・・・・つまり雑菌性尿道炎」について、お話しましょう。
前立腺炎など、もともと炎症をかかえている場合や、極度のストレスが原因で尿道のバリアーが弱っている場合を除けば、性行為が無ければ尿道炎にはならない、と考えて差し支えないでしょう。
性行為の時、女性性器周辺ならびに男性性器は、体液でぬるぬるになりますよね。そして、性器周辺や陰茎表面には、もともと、いろいろな雑菌が付着しています。ですから、性行為により、その雑菌が体液といっしょに膣内や尿道に押し込まれる可能性があります。
男性に関して云えば、性交時、ペニスは勃起して尿道は充血しているわけですか
ら、炎症を起こしにくいとは云えません。性的興奮により、男性も尿道から透明な粘液が出ますが、これはタンパク質でできているので、細菌の栄養になりうるのです。
また、射精すれば、当然精液もタンパク質でできているうえに、糖分まで含まれているのだから、性交時ならびにその後の尿道の環境は細菌の繁殖に適していると云わざるを得ません。
ですから、その状況下で尿道粘膜に定着する細菌が現れても不思議とは云えず、雑菌性尿道炎が発生しうるわけです。
当院では、男性の患者さんが尿道炎で来院された場合、必ず尿道分泌物検査(細菌培養・同定)をおこない、細菌の種類を確定します。今時は、薬剤耐性菌がかなり増加しており、適合抗生剤を知ることがとても重要だからですが、その検査の
結果、淋菌やクラミジア以外に、ある特定の数種類の雑菌が尿道炎の発症に絡んでいることに気がつきました。
通常、皮膚に付着していても何ら問題は発生しない菌ですが、性交時の尿道の特殊環境のもとでは炎症の原因になる可能性があり、結果として雑菌性尿道炎がおこるのです。
それでは、雑菌性尿道炎の予防策はあるのでしょうか。
その答えは、来月のコラムでお話したいと思います。
また、来月お会いしましょう。